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AI活用で先生の負担を減らす「新しい園運営のカタチ」

昨今、「AI(人工知能)」という言葉を耳にしない日はありません。一方で、多くの園長先生や保育現場の先生方がAIについて、「難しそう」「自分たちの仕事とは縁がなさそう」そんな印象を持たれているのではないでしょうか。

事実、SINTERASの調査では、AIを日常的に活用している園関係者はわずか4.2%にとどまっています。多くの方が「使ってみたい気持ちはあるけれど、使い方が分からない」「現場でどう使えばいいのか想像できない」と感じているのが現状です。

しかしこれからの園運営においてAIは、事務作業などの負担を軽減し、先生が本来の役割であるお子さんとの関わりや、教育・保育の質の向上に集中するための「時間を生み出す相棒」となりえます。

今回は、園運営の中でAIをどのように活用できるのか、具体的な活用シーンと、現場で必ず守るべきルールについて解説します。

0から1を生み出す苦労を、AIで「10秒」に

園の業務の中で、特に先生方の頭を悩ませるのが「文章作成」です。園だよりやお便りの書き出しで手が止まり、考えているうちに時間だけが過ぎてしまう…そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。

AIはこの「0から1を生み出す」作業において、圧倒的な力を発揮します。

① お便りや園だよりの下書き作成

条件を伝えるだけで、わずか10秒ほどで下書きが完成。先生の役割は、ゼロから書くことではなく、AIが提案したいくつかの下書きから最適なものを選び、手直しをすることに変わります。

② 遊びのアイデア提案

「雨の日に室内でできる遊び」などといった要望に対しても、AIは単に遊びの内容だけでなく、その「ねらい」や「注意点」まで含めて瞬時に提案してくれます。

③ 月案・週案・日案の案出し

「保育所保育指針」などの公的指針はもちろん、自分たちの園が大切にしている理念や方針をあらかじめAIに伝えておくことで、それに沿った月案・週案・日案の構成案を提案させることも可能です。

情報共有をスムーズにし、園の判断を速める

AIの活用は、個人の事務作業だけでなく、園全体の仕組みを動かす「エンジン」としても機能します 。情報伝達のスピードが上がることで、園としての意思決定が劇的に速まるのです。

① 議事録作成とスムーズな共有

会議を音声録音しAIで解析すれば、即座に議事録にまとめて共有することができます。これにより、先生全員がメモを取る手元に集中するのではなく、会議そのものの対話に集中できるようになります。当日参加できなかった先生への共有も、要点が整理されているため非常にスムーズです。

② アンケートの集計・分析を自動化

保護者さん向けのアンケートを実施した場合、これまでは手作業で集計・分析し、その結果を報告するまでに多大な時間がかかっていました。AIを活用すれば、回答と同時に集計・分析が行われ、その結果が園長先生へメールで届く仕組みを構築することも可能です。先生は分析作業に時間を取られることなく、結果をどう園運営に活かすかという本質的な判断に集中できます。

守るべき「2つの鉄の掟」

AIは非常に優秀なツールですが、決して万能ではありません。現場で活用する際には、万が一を防ぐための「シートベルト」として、2つの鉄の掟を守る必要があります。

① 必ず人の目で確認し、考えてから使用する

AIは、時として誤った情報や不適切な表現を生成することがあります。AIが作った文章をそのまま出すのではなく、最終的な判断は必ず人間が行わなければなりません。

② お子さんの実名や写真は絶対に入力しない

個人情報の漏洩を防ぐため、名前や写真など、個人を特定できる情報は絶対に入力しないようにしましょう。「3歳児の男の子」など、特定できない形で入力する設定と運用が不可欠です。

まとめ

AIはあくまで一つのパーツであり、それだけで園の課題がすべて解決するわけではありません。大切なのは、AIという強力な「エンジン」を積んで、どのような園づくりをしていきたいかというビジョンです。

AIへの指示は、難しく考える必要はありません。まずは「お便りの書き出しを3パターン考えて」といった小さなお願いから始めてみませんか?

デジタル技術を賢く「伴走」させることで、先生たちが保育と教育のプロフェッショナルとしてより輝ける環境を共に創っていきましょう。