「入園先を選ぶ情報源としてSNSを参考にする人はわずか6%だった」

この数字を聞いて、驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。もしかしたら「やっぱりSNSなんてやらなくていいのでは?」と思われたかもしれません。実際、多くの方がInstagramやX(旧Twitter)での発信に労力をかけているにもかかわらず、入園希望者数が増えず、効果を感じられないというお悩みをよく耳にします。
しかし、私たちがこの数字に着目するのは、決して「SNSは意味がない」と結論づけるためではありません。むしろ、この数字にこそ、園児募集の大きなヒントが隠されていると考えています。
なぜなら、ほとんどの園がSNSを上手に活用できていないからこそ、6%という低い数字に留まっているに過ぎないからです。
もし、保護者さんが「この園のSNSは参考になる!」と感じるような発信ができていれば、この数字はもっと高くなるはずです。そして、SNSを効果的に運用している園は、実は非常に少ないのが現状です。これはつまり、ブルーオーシャン(競合の少ない市場)であると言えるでしょう。
「情報源」と「きっかけ」の違い

ここで大切なのは、保護者さんがSNSを「入園先を選ぶための主な情報源」としては見ていない、という事実を正しく捉えることです。では、どのように見られているのでしょうか。
保護者さんのリアルな声に耳を傾けてみると、「気になる園があったら、とりあえずインスタで検索してみるかも?」という意見や、「ホームページを見ていいなと思った園をインスタで探してみる」といった声が多く聞かれます。
これはつまり、SNSは入園先をゼロから探すための「情報源」ではなく、すでに興味を持った園のことをもっと知るための「きっかけ」や「補足情報」として使われている、ということを示しています。
ホームページや口コミで園の存在を知り、次にSNSを見て「どんな雰囲気なのかな?」と確認する。ここで魅力的な発信ができていれば、保護者さんの興味はさらに深まり、次のステップ(見学や問い合わせ)へと進む可能性が高まります。
逆に、アカウントが存在しない、もしくは投稿が数ヶ月も更新されていない状態では、「この園は情報発信に積極的ではないのかな」「ちゃんと運営されているのかな」と、かえってマイナスな印象を与えてしまうかもしれません。
SNSが持つ「ファン化」という役割

このコラムの冒頭でご紹介した「SNSを参考にしているのはわずか6%」というデータは、裏を返せば「ほとんどの園が、SNSでファンを作ることに成功していない」という現実を物語っています。
SNSは単に情報を発信する場所ではありません。園の魅力や想い、働いている先生方の温かい雰囲気などを伝え、保護者さんや求職者の方が「この園が好きだ」と感じてもらうための場所です。
SNSを通して園のファンになってもらえると、その方は自然と次の行動を起こしてくれます。見学に申し込んだり、口コミで園のことを広めてくれたり、職員として働きたいと考えてくれたり…。これが結果的に、園児の獲得や職員の採用に繋がっていくのです。
まとめ
SNSは、園児獲得のための「情報源」としては弱いかもしれません。しかし、園の魅力を伝え、ファンを増やし、見学や問い合わせといった次の行動を促すための「きっかけ」としては非常に有効です。
このコラムを読んで、もし「うちの園もSNSをうまく活用できていないかもしれない…」と感じた方がいらっしゃいましたら、ぜひご安心ください。SINTERASは、園の状況に合わせて、無理なく続けられるSNS活用法を一緒に考え、先生方の負担を増やさずに効果をあげるためのサポートを行っています。